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小説【異次元治療院 Dr.ゆたた】 第1話 地球病の治し方

皆さんは【地球病】というものをご存知でしょうか。

発症率ほぼ100%

致死率0%

自覚症状無し

一度かかると、生涯完治することはないと言われる現代の奇病…

そんなステルス性の高い病に侵された相談者が、今日もまたゆたた治療院へとやって来た。

…………………………

相談者夫「先生! ウチの妻が変な宗教にハマってしまって困ってるんです!」

妻「変な宗教じゃないわよ!」

夫「財産を全て教団に差し出して出家するなんて言ってるんです!」

ゆたた「ふむ…」

妻「だって尊師は私を信じてついてくれば幸せになれると言ってくれてるんだもん。何も心配いらないからって」

ゆたた「他人に依存をしてついていく人生が本当に幸せだとでも思っているのですか?」

妻「だって尊師が…」

ゆたた「ママに依存しなきゃ生きられない幼児とどう違うというのですか?」

妻「だって尊師が…」

ゆたた「尊師はどうでもいい。あなたの意思はどうなんですか?」

妻「だって尊師が…」

ゆたた「どうやら… 自分の明確な意思をお持ちではないようですね… だから宗教なんぞに付け込まれるのです」

妻「だって尊師は海外の賞をたくさん受賞している立派な方なのよ!」

ゆたた「ん?! それって… もしかして… うそか学会のことかな?」

夫「そうそう! それです!」

ゆたた「ああ… あの賞は受賞しているわけではなくて、買ってるんです。主催者に3000万円払えば誰でも貰える賞なんです」

夫「(´゚艸゚)プッ」

ゆたた「その事実を知らないバカな信者に見せびらかせて自慢してるだけ(笑)」

妻「………」

夫「_/\○ノ″ギャハハハハ」

ゆたた「ちなみに… うそか学会はフランス政府からカルト指定されている教団です」

夫「そうなんですか?!」

ゆたた「フランスの外務省のHPで見れます。海外への渡航者向けに注意喚起の意味で掲載してあるのです。危険度順にランキング形式にしてね。以前は2位でしたが、1位の法○功が中国政府に壊滅されたので、うそか学会が1位になりました」

夫「ほら!見ろ! だから宗教なんてやめてスピリチュアルをやれと言ったんだよ!」

妻「………」

ゆたた「え?! スピリチュアルを?」

夫「シャバールやエイブラブラや、引き寄せ講師の講座を受講して金持ちになった方がずっと幸せになれるんです」

ゆたた「ご主人… あなたも奥さんと変わりませんね…」

夫「そんなことは…」

ゆたた「他人の信者という意味では同じです」




ゆたた「では、今回は二人まとめて治療しますので診察室へどうぞ」

…………………………

ガチャ… 

診察室と書かれた部屋のドアを開けると、そこはなんと! 見渡す限り海に囲まれた無人島になっていた!

夫/妻「え?! なんで? どういうこと? なぜ部屋の中に海や島があるの?!」

ゆたた「細かいことは気にしなくていい。 では、お二人には今日からここで暮らしてもらいます」

夫「無人島で?! そんなの無理です!」

ゆたた「大丈夫! 私もお供しますから」

夫「食べ物や飲み水は、あるんですか?」

ゆたた「分かりません。探してみましょう」

夫「分かりませんて、そんな無責任な!」

妻「そうよ! 私帰る!」

だが、入ってきたはずのドアは跡形も無く消えていた…

妻「あれ?! ドアが無い!」

ゆたた「あ! 言うのを忘れてましたが、このドアは一度閉めると1週間経たないと現れません」

夫/妻「ええええっ!」

ゆたた「さあ、観念して食べ物や飲み水を探しましょう♪」




ゆたた「今ここには何がありますか?」

妻「何もありゃしないじゃないのよ! スーパーもコンビニも、水道さえ無いじゃない!」

ゆたた「食べ物はスーパーやコンビニで買うものだと思い込んでませんか? 水は水道から得るものだと思い込んでいませんか?」

妻「だってそうでしょ?!」

ゆたた「では、まだスーパーもコンビニも水道も無かった大昔の人はどうやって生きていたのですか?」

夫/妻「ええと…」

ゆたた「では動物たちは、どうやって生きていると思いますか?」

夫/妻「分かりません…」

ゆたた「では、ご自分の目で観察してみて下さい」

…………………………

夫「う〜ん… 分からない」

妻「私も分からない!」

ゆたた「すぐに諦めずにジックリ観察してみて下さい」

妻「答えは何なの?!」

ゆたた「すぐに人から答えだけを貰おうとするのは、ただのカンニングです。それでは思考力も観察眼も幼児レベルのまま! まずは自分自身で答えを出してみて下さい」

…………………………

1時間後…

ゆたた「分かりましたか?」

夫「分かりません…」

妻「私も無理…」

ゆたた「仕方ない… 今回は答えを教えましょう。今ここには真実だけがあるのです」

妻「え?! それだけ?」

ゆたた「そして、問われるのは真の実力だけです」

妻「ちょっと何言ってるか分からないんですけどぉ」

夫「そんな事より… ボクお腹すいた」

妻「私はノド乾いた…」

ゆたた「では、今必要なのは何ですか? 宗教ですか? スピリチュアルですか?」

夫「食べ物」

妻「飲み水」

ゆたた「これで気付きましたか? 真実しか無い世界では、宗教やスピリチュアルなんて何の意味も、何の必要性も無いことに」




ゆたた「では、今ここに1人だけ呼べるとしたら、誰を呼びますか? 尊師ですか? スピリチュアル講師ですか?」

夫「え〜と…」

妻「う〜んと…」

ゆたた「イケメンですか? 美人ですか? 芸能人ですか? セレブですか? 総理大臣ですか?」

夫/妻「う〜ん…」

ゆたた「そんな連中が、いったい何の役に立つというのですか? 真実しか無い世界では、真実だけが浮き彫りになるのです」

夫/妻「………」

ゆたた「では今欲しい物は何ですか? お金ですか? 肩書きですか? 学歴ですか? ルックスですか? 人気ですか? 知名度ですか?」

夫/妻「う〜ん…」

ゆたた「では、今やるべき事は何ですか? ダイエットですか? 化粧ですか? オシャレですか? 占いですか? ペンデュラムですか? 金儲けですか?」

夫/妻「いや… 違うと思う…」

ゆたた「自然の中で暮せば、社会の洗脳は解けます。自然界は厳しいんです。厳しい世界には、ウソや無駄や無意味なことが入り込む余地は全く無いからね。これで分かりましたか? 無駄なものを必要だと思い込まされ、凄くないヤツラを凄いと思い込まされていることに」

夫「分かったから何か食べ物を下さい… ボクはもうお腹すいて目が回りそう」

妻「私も…」

ゆたた「そこにある植物の多くは食べられます」

夫「まさか!」

妻「ウソでしょ?!」

ゆたた「常識を捨てれば、食べ物に困ることはありません。植物の多くは食べられるのです。草も葉も根もね」

夫「知らなかった…」

妻「私も…」

ゆたた「これで食べ物はスーパーやコンビニで買うものだという思い込みは消えたでしょ? でも中には毒のあるものもあるので、見分け方を教えます」

夫/妻「はい…」

ゆたた「動物や鳥や虫が食べた跡があるものなら、まず大丈夫です。彼らは安全な食べ物を知っているからね」




ゆたた「では三人で植物を摘みましょう」

夫/妻「はい…」

三人は手分けして植物を集めた。

…………………………

ゆたた「こんだけ採れば充分でしょう。では次は火をおこしましょう」

夫「どうやって?」

ゆたた「今ここにある物で、使える物を探してみて下さい」

妻「ここにはライターもマッチも無いじゃない!」

ゆたた「火をおこすのはライターやマッチだけだと思い込んでませんか?」

妻「違うの?!」

ゆたた「ここにあるもので使えそうなのは、ご主人のしている腕時計くらいかなぁ」

夫「え?!」

ゆたた「その腕時計をお借りしてもいいですか?」

夫「はぁ」

バキッ!

ゆたたは腕時計のガラスを外した。

夫「ああ! ボクの腕時計を! それ高級ブランド品で高かったのに!」

ゆたた「無人島にはブランド名も金額も関係ありません。本質は実用的価値だけ」

夫「………」

ゆたたはレンズに海水を入れた。

ジャバッ…

ゆたた「水を入れると虫メガネと同じ凸レンズになるのです。あとは太陽光で燃えやすい物に焦点を絞れば火がつきます」

ジリジリ…

シュボ!🔥 

夫「おお! ついた!」

妻「意外と早くつくのね!」

ゆたた「では、さっき浜辺で拾った鍋で煮てみましょう」

妻「味付けは?」

ゆたた「ありません。でも海水の塩味だけでも結構食えますよ」

…………………………

ゆたた「では煮えるまでにお箸と小皿を作りましょう」

夫「どうやって?」 

ゆたた「お箸は木の枝を拾えばOKです。小皿は流木を削って作りましょう」

夫「ナイフは?」

ゆたた「ナイフも作りましょう。ちょっと離れて下さい。破片が飛び散ると危ないので」

ゆたたは近くにあった岩を持ち上げて、尖った岩に目がけて叩き付けた。

ガーン!

ゆたた「割れた破片の中で、なるべく鋭利なものを拾って下さい。あとはそれを岩に擦り付けて砥げばOKです」

コンコン… 

シャリシャリ…

…………………………

ゆたた「さあ、これで小皿が出来ました。そろそろ煮えた頃なので食べましょう」

グツグツ…

ゆたたは小皿に人数分取り分けた。

ゆたた「さあ、どうぞ」

夫「ハフハフ…」

妻「アチチ…」

夫「あ! 結構美味い!」

妻「お腹空いてるから美味しい!」

ゆたた「フフフ…」




3日後…

ゆたた「さあ、もう要領は分かったと思うので今日からは別々に暮らしてみましょう」

夫/妻「え?! そんなの無理です!」

ゆたた「今までのは死なないためのレクチャーと、社会の洗脳を解くための教えです。治療はこれからなんです」




つづく…





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コメント

サバイバルゲーム

こんにちは。
今日からこちらのシリーズを楽しく読ませて頂いてます(^_^)

私もこういう生活に興味があって、ディスカバリーチャンネルのベア・グリルスやエド・スタフォードの番組を良く見ていました。

ベアは虫でもパクパク食べてますが、食べた後めちゃくちゃ不味そうにしてますが、エドはいつも感謝して食べているので、好感が持てます😀

現代文明で生きていると、基本の生活力が身に付かず、衣食住、エネルギーから何から何まで全てマトリックスに依存しないと生きていけなくなっていますよね。

これではいつまでたってもマトリックスはぶち壊せないので、今後はいかに現代文明への依存を減らしつつ、生活を出来るかが鍵になってくると思いますね。

最近、こちらのブログの記事一つ一つが勉強になりすぎて入り浸ってますが、今後ともよろしくお願いします(^ー^)

Re: サバイバルゲーム

こんにちは(^^)
先日は素晴らしい案を投稿いただきありがとうございました。
読者の方からとても好評でした。

おっしゃる通りに便利な現代文明で生きていると、実質的なスキルが育たないんですよね。
その結果、マトリックス社会の中でしか生きていけなくなってしまいます。
また、そのように仕組まれているのかも知れませんね。
解決策は依存率を下げて生活自給率を上げることだと思います。
これをやる人が増えれば、いつか無血革命が可能だと私は思っています。

いつも読んでいただきありがとうございます( ^^ )

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