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小説【異次元治療院 Dr.ゆたた】 第4話 闇の世界からハミ出すのは光の強い証拠

ピンポーン…

ゆたた「はい」

山田「初めまして。山田と申します。ウチの子がニートで引きこもりなんです…」

ゆたた…「ふむ…」

山田「私… どうしていいか分からなくて…」

ゆたた「お子さんがそうなった経緯を教えて下さい」

山田「高校は1年で中退。その後、就職はしたものの長続きせずにすぐに辞めてしまいました… それから部屋に引きこもり、毎日ゲームばかりやっています…」

ゆたた「なるほど… では、高校を辞めた理由は?」

山田「分かりません…」

ゆたた「会社を辞めた理由は?」

山田「分かりません…」

ゆたた「引きこもりになった理由は?」

山田「分かりません…」

ゆたた「理由も原因も知ろうとせずに結果だけに意識を向けていますね。そして結果だけを問題視して、結果だけを変えようとしている…」

山田「………」

ゆたた「自分で原因の究明もしようとせずに対処療法屋に丸投げ…」

山田「………」

ゆたた「おそらく… ウチに来る前に、すでに何件か相談に行ったのではありませんか?」

山田「3件行きました。でもどこもダメでした…」

ゆたた「もしもウチでダメなら、また他の対処療法屋へ行くつもりでしょう?」

山田「( ̄▽ ̄;)」

ゆたた「そして対処療法屋の言う通りにやってダメなら、その対処療法屋のせいにするだけ… 違いますか?」

山田「Σ(=o=;)ギク!!」

ゆたた「自分の子供のことなのに、他人に丸投げ… 自分は何もせずに、他人に何とかしてもらおうとする… それで上手くいかないと、対処療法屋のせいにする… それの繰り返しでしょ?」

山田「だって… 何をすればいいのか本当に分からないんですもの…」

ゆたた「自分の頭も心も全く使っていないからです。それでは何も成長しないままです。だから分からないまま… 出来ないまま… 出来るのは、対処療法屋を渡り歩くことだけ…」

山田「………」

ゆたた「では診察室へどうぞ」

山田「え?! 息子ではなくて私?」

ゆたた「はい。まずはあなた自身の治療が必要です」




ゆたたは診察室のドアを開けた。

ガチャ…

すると、やせ細った1匹の野良猫が現れた。

ニャーン…

山田「シッシ! あっちへ行きなさい!」

なんと! その女性は野良猫を追い払ってしまった。

ゆたた「ああ! 何てことを!」

山田「だって、野良猫なんか…」

ゆたた「あのやせ細った体に気付かなかったのですか? どんなにお腹が空いているのか分からないのですか? あの猫が今何を求めているのか分からないのですか?」

山田「………」

ゆたた「相手をよく理解しようとしない… 相手の立場で、相手の気持ちになって考えようともしない… 突発的で短絡的で感情的で排他的な反応をするだけ… 自分の主観的な視点しか持っていない… 頭も心もまるで使っていない… まさに地球病の典型…」

山田「………」

ゆたた「さっきの猫が、もしも自分の子供だったらどうしてましたか?」

山田「えーと…」

ゆたた「分からないのですか? また対処療法屋に答えだけを貰いに行くのですか?」

山田「………」

ゆたた「まずは理解しようと努めることが先なんです。自分の子であろうとなかろうと。人間であろうとなかろうとね。心を繋ぎ合わせることが問題解決の第一歩なんです」

山田「はい…」

ゆたた「でも、あなたはまだ見込みがあります。大半の人はこの時点でとっくに怒りだしてるか不貞腐れてるかのどちらかですから」

山田「そうなんですか?」

ゆたた「はい。聞く耳も無く、考える頭も無い人は、すぐに感情をあらわにするからね。そして突発的で短絡的で排他的で感情的な行動をするだけ」

…………………………

ウニャーン…

ゆたた「あ! さっきの猫が戻って来ましたよ。今度はどうしますか? また追い払うのですか?」

山田「えーと… (´・_・`:)💦」

山田は、ゆたたの方チラチラ見ている。

ゆたた「私に答えだけ貰うつもりですか?」

山田「いや… その〜」

ゆたた「ではヒントだけ教えましょう。あなたがその猫の立場だとしたら、何をしてほしいですか?」

山田「猫の立場…」

ゆたた「お腹ペコペコで助けを求めたら、相手から追い払ってほしいのですか?」

山田「いや… あの…」

ゆたた「これは猫だけではなく、どんな事もまずは自分のこととして考えることです。これを習慣にすれば相手の気持ちが理解出来るようになります。これが自他同一の意識レベルです。地球にはまだ殆ど存在しないけどね…」

山田「ゴハン?」

ゆたた「はい」

ドサッ…

ゆたたはキャットフードを持ってきた。

ゆたた「どうぞ」

山田「これは?」

ゆたた「私はいつも野良猫にゴハンをあげているので、その買い置きです」

山田「でも… 野良猫にエサをあげるとご近所から白い目で見られますわ…」

ゆたた「それが何か…」

山田「自治体によっては罰則があるんですよ…」

ゆたた「それがどうしました?」

山田「だって…」

ゆたた「進化した世界にある唯一のルールは愛です。愛のある行動を選ぶ。愛の無いものは拒否をする。シンプルでしょ?」

山田「はぁ…」

ゆたた「地球病を治したければ、罰則で判断するのではなくて、愛の有無で判断することです。愛が全てを解決するカギなのですから」

山田「はい…」

ゆたた「家に帰ったら、まずはお子さんの気持ちになって考えてあげるといいです。相手目線、これが信頼関係を築く第一歩ですから。子供には子供なりの事情も理由もちゃんとあるものです。それを無視して対処療法屋に丸投げする親なんて、子供は絶対に尊敬しません」

山田「はい…」

ゆたた「心の一つも分かろうとしない相手に心を開く人はいないでしょ? これは親子であろうと同じこと。血の繋がりよりも大切なのは心の繋がりだからね。まずは相手を知ることが第一なんです」




1ヶ月後…

山田「先生… 言われた通りにやっているのに何も改善しません…」

ゆたた「それはそうでしょうね」

山田「え?!」

ゆたた「地球人はインスタントな事をして、インスタント結果を欲しがるだけだからね」

山田「だって…」

ゆたた「助言をしても、すぐに何もかも解決しないと間違ってると決め付ける」

山田「………」

ゆたた「テストの成績が悪ければ否定。高校を辞めれば否定。会社を辞めれば否定。ずっと結果だけで否定してきたのではありませんか?」

山田「その通りです…」

ゆたた「10年かけて壊れた関係だとしたら、10年かけて修復すればいいのです」

山田「はい…」

ゆたた「お湯をかけて3分で食える物や、チンするだけで食えるようなインスタント結果を期待しているのなら無駄なことです。真の解決を目指すのなら継続しかありません」

山田「はい…」

ゆたた「でも… 確かにあなた一人では無理そうですね。では、次回は息子さんも連れて来て下さい」




次回…

山田「先生。息子のタダシです」

ゆたた「こんにちは! タダシ君」

タダシ「………」

ゆたた「お母さんは隣の控え室でお待ち下さい。二人でジックリ話してみますから」

山田「はい…」

ガチャ…

…………………………

ゆたた「心配しなくてもいい。私は学校へ行けとか、働けとか、ウザいことは言わないから」

タダシ「………」

ゆたた「今、君が何を考えているか当ててやろうか?」

タダシ「………」

ゆたた「僕だって本当はこのままじゃいけないって分かってるんだ! 親に迷惑を掛けてすまない気持ちもある… でも… 何をすればいいのか分からないんだよ! どうだい? 違うか?」

タダシ「その通りだよ! 何で分かるの?」

ゆたた「我々の世界は共感能力が発達している。だから、人の気持ちも動物の気持ちも手に取るようによく分かるんだよ」

タダシ「我々の世界って? 母が言ってたけど、先生は本当に宇宙人なの?!」

ゆたた「うん…」

タダシは目を輝かせた。

タダシ「宇宙人って本当にいるの?! (✪▽✪*)・。✧」

ゆたた「アメリカに行けばアメリカ人がいるだろ? 中国に行けば中国人がいる。別に不思議なことじゃないだろ? それと同じで、他の星へ行けば他の星の人がいるんだよ」

タダシ「僕! 宇宙人に興味があるんだ! 宇宙人の世界のことをもっと教えて!」

ゆたた「宇宙人の世界は全ての人が大切にされ、全ての生命が尊重され、全ての物を分かち合い、全ての存在が幸せに暮らしている。我々は全てを一つとして見ているからね。これが普遍性、つまり愛の世界。簡単に説明するとこんなところ」

タダシ「ワァ (っ’ヮ’c) じゃあ、やっぱり小さな宇宙人アミのような世界は実在するんだ?」

ゆたた「実在するも何も、あれが宇宙では当たり前なんだよ。地球が異常なだけ」

タダシ「やっぱりね! 僕はSFやファンタジーの方が現実味を感じていたんだよ。だって、こんなに心の無い社会が正しいはずがないもん!」

ゆたた「それが分かるのなら、君は何の問題も無い… 何が真実で、何がウソなのかを見分ける能力を持っているのだから」

タダシ「そうなんだ?」

ゆたた「何も考えず、何も疑わず、盲目的に学校や会社へ行くような人の方が、本当はよっぽど問題なんだよ。奴隷になるための教育を受けて、奴隷労働をさせるために仕組まれているだけなのにな…」

タダシ「僕は初めて人から理解されたよ( ^^ )」

ゆたた「地球では奴隷のように隷属することが正しいと思い込んでいる。だからそれからハミ出すと異端視される… でもね… 本当は光の強い存在ほど、闇の世界ではハミ出すものなんだよ」

タダシ「(o^-^)o ウンウン♪」

ゆたた「だから、君はそのままでいい! 決して闇に染まるな 闇に従うな 闇に屈するな 闇からハミ出し続けろ 納得いかないことは断固拒否をしろ それが自分のままでいるということだから。それが光輝くということだから。それが闇を照らすということだから。それは光にしか出来ないことだから」

タダシ「分かったよ。先生」

ゆたた「ハミ出すことを恐れるなよ。否定されても自分を曲げるなよ。 自分の道を歩くことの大切さを、闇の世界の住人に行動で示して良いお手本になってあげてくれ」

タダシ「うん! (๑•̀ •́)و」




1ヶ月後…

山田「先生! タダシは見違えるほどイキイキとし始めました! 今はバイトしながら絵の勉強をしています」

ゆたた「絵を?」

山田「はい。絵本作家になるのだそうです( ^^ )」

ゆたた「ほう」

山田「そして、子供たちに愛の大切さと、従わない勇気と、自分の道を行くことの大切さを伝えるのだそうです」

ゆたた「そうですか! これで地球病の担当医が、また1人増えたかな(笑)」

山田「バイトのお給料が入ったら、画材を買うんだと毎日張り切って仕事に出掛けて行きます」

ゆたた「(o^-^)o ウンウン♪」

山田「でも私が画材くらい買ってあげると言ったら断られました」

ゆたた「エライ! それでいい! 自分の道は自分独りで歩くものだからね」

山田「でも… 私も親として何か手伝ってあげたくて…」

ゆたた「どんな事も、まずは1人でやらせること。失敗したら、挑戦した勇気をホメること。そしていつか達成したら、それがその子の自信になるのです。その繰り返しなんです。その自信が積もり積もって勇気になるのですから」

山田「はぁ…」

ゆたた「親が何でもやってあげてしまう環境で育つと、大人になってからも対処療法屋を渡り歩くだけの人になってしまいますよ」

山田「(´°ᗜ°)ハハッ..」




つづく…


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コメント

一人で考えてやることの大切さ

いつもブログ励みにしております。

この手の親は心配のあまり、手をかけすぎてしまうのですよね。

人のせいにせず、自分で炊事洗濯、掃除、一人旅など、親を頼らず自分で全部計画してするようになると、うちの親も変わってきました。

これもゆたかさんをはじめ、周りの方の励ましやアドバイスのおかげでもあります。

いつもありがとうございます。

Re: 一人で考えてやることの大切さ

いつも読んでいただきありがとうございます( ^^ )

自分でやれば自分のペース。
自分でやらないと、やってくれる人のペースにされてしまいます。
前者は自分主導。
後者は他者主導。
これが支配やコントロールされる原因ですね。
社会も同じで、国民が自ら社会を創造すれば国民のための社会になります。
それをしてこなかったから、一部の連中に支配・コントロールされているのです。
ミクロもマクロも、結局は自分次第ですね。

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