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小説 【父ちゃんが遺してくれた聖書】 第6話 ニセの幸せを追い掛けさせて、本当の幸せから遠ざけられている社会

良子は今日もムジントの所に向かっていた。

テクテク.........(ᐢꇴᐢ)♪

良子「全ては周波数ってホントね。 心地良い周波数に自然と引き寄せられてしまうもの♪」

良子にとっては、ムジントが初めて出会った気の合う友だちだった。

今まで出会った人たちとは、何もかもが全く違う。

ムジントは自分の意思で、自分の考えで、自分の実力で生きている。

依存や甘えが全く無い。

これこそ本当の自分軸よね。

だからこそ無人島でも生きてこれたのだろう。

自分しかいない世界では、自分軸で生きるしかないんだから。

ムジントに比べると、他の人たちはあまりにも甘い、弱い、ペラい…

そして何の魅力も無い…

自分というものが全く無いからだ。

中身は空っぽなのだ。

まさに2次元…

まるでクレクレ・もっともっと星人みたいだわ。

当然、魅力などあるはずがない。

だから表面的な部分を虚飾することにしか意識が向かないのだ。

人として肝心な中身が全く無いからだ。

愛、理性、思考、優しさ、思いやり、自制心、ユーモア

自分の意見が一つでもあるのだろうか。

自分の仮説が一つでもあるのだろうか。

自分の独自性が一つでもあるのだろうか。

自分の創造物が一つでもあるのだろうか。

人のマネをして生きてるだけではないか。

良子「そうか! 分かった! 無個性だから家畜人なのか。 無個性の人になれるのは、ソレだけだから。 結局、本人の問題なのね」

🐑🐑🐑🐑🐑🐑🐑メェ




|ᴗ•)و゙㌧㌧

良子「入るわよ」

ムジント「やあ、おはよう」

良子「言われた通りに水筒を持ってきたわ」

ムジント「よし、ではこれを一口飲んでみて」

ムジントは味見用の小皿を渡した。

良子「わあ! 良い香り〜♪ これなに?」

ムジント「香草と野草をいろいろブレンドして作った飲み物」

良子「ウットリするほど良い香りね (ㅅˊᵕˋ*)♡」

ムジント「よかった〜 良子の口に合うようだね。 では水筒に入れよう」

ドボドボ…

ムジント「次はこれを舐めてみて」

良子「( ˙؎˙ )ペロ 美味しい! これなに?」

ムジント「これは木の実から作ったジャム」

良子「変わった味ね。 なんて木の実?」

ムジント「名前は分からない。 この間見つけたんだけど、見た目はレーズンみたくて、食感はグミのように弾力があって、味はブルーベリーのような感じ。 ジャムにしたら合いそうだと思って作ってみたんだ」

ピーッ ピーッ

ムジント「よし! ちょうどパンが焼けた🍞」

良子「なるほど、そのパンに塗って食べるのね?」

ムジント「(๑•᎑•๑)ウン では準備が終わったら出掛けよう」

良子「どこへ?」

ムジント「木の実を見つけた場所の近くで、キレイな滝のある泉を見つけたんだ。 虹が掛かっていて、まるで絵本に出てきそうほど素敵なんだ」

良子「(๑・o・๑)ヘェ!!!」

ムジント「良子と一緒に、そこへピクニックに行こうと思って準備してたんだよ」

良子「そのための野草茶とパンとジャムだったのね?」

ムジント「(๑•᎑•๑)ウン」

良子「そういう事なら先に言ってくれれば、私もいろいろ持ってきたのに」

ムジント「サプライズだよ…w」

良子「( ˊᵕˋ* )フフッ」

良子はムジントの不器用すぎるサプライズを可愛く感じた。

きっと彼なりの心遣いなのだろう。




ムジント「出掛ける前にコレ食べて」

🍊

良子「夏みかん? なぜ今なの? 現地に着いてからの方がよくない?」

ムジント「柑橘系の果物は虫除けの効果が高いんだよ。 一個食べれば余裕で1日もつ」

良子「(๑・o・๑)ヘェ!!!」

ムジント「念のために、皮を体になすりつければ、ほぼ完全に虫刺されを防げる」

良子「へえ (*´༥`*)モグモグ」

ムジント「皮は肌が露出してる部分になすりつけておくといい」

良子「スリスリ」





ムジント「さあ、出掛けよう」

🚶🚶‍♀テクテク…




30分後…

良子「(×_×; )ハアハア ゼーゼー」

ムジントは、良子のペースに合わせて歩いてあげていたものの、やはり野生児のムジントとは体力面で大きな差があった。

ムジント「大丈夫? 少し休むかい?」

良子「あとどれくらい掛かるの? ハアハア…」

ムジント「あと10分くらいかなぁ」

良子「それなら頑張るわ ハアハア」

ムジント「無理をしなくていいんだよ」

良子「私の足に合わせて歩かせてしまってゴメンね… 私… 足でまといよね」

カンの鋭い良子は、気付いていたのだ。

ムジント「気にしなくていいよ。 それより、リュックを前に持ち替えてごらん」

良子「え?! リュックを? なぜ?」

ムジント「前に重心を掛けると、ラクに歩けるようになるんだよ」

良子「(๑・o・๑)ヘェ!!!」





良子「ホントだ〜! 自然と足が前に進むのね〜 これならラクに歩けるわ!」

自然界で生きてきたムジントには当然の知識だが、社会や学校で育った良子には未知の知識だったようだ。

ムジント「ちなみに自転車も同じ。 前のカゴに重い物を入れておくと上り坂でもわりとラクに走れるんだよ」

良子「(๑・o・๑)ヘェ!!! パート2」

ムジント「これを『合成重心』と言うんだ。 簡単に言えば、進む方向に重心の位置を変えるだけで、ラクに進むことが出来る法則」

良子「なるほど〜 やっぱり全ては法則通りなのね」

ムジント「(๑•᎑•๑)ウン だから法則をたくさん知るほどに、ラクで便利になるんだよ。 でもお金やツールに依存する人は、ニセのラクや、ニセの便利さしか知らないまま」

良子「ああ、なるほど! たしかにそうね」

ムジント「そしてもっと大切なことは、シェアすること。 自分が知って終わりではいけない。 情報はどんなに与えても減らない真の宝物なんだから」

良子「そうよね。 人から教わったものを自分だけで止めてしまうなんて、ただのエゴよね」

ムジント「うん! ましてや、それを金儲けに利用するなんて、外道にも程がある」

「知識には責任が伴います。

責任とは、自分が手にした知識をタンスにしまい込んでいてはいけません。

知識に制約を加えようともくろむ人とは、縁を切ることです。(対価を取ったり、会員制にしたり、講演会でしか教えない。 

有料セミナーや、ワークショップでしか教えない。 

信者にならないと教えない。

本や物品を買わないと教えない等)

知識は自由に広められるべきものです。

最高の愛には一かけらの利己性もありません。

つまりその欲求を満たそうとする活動に何一つ自分自身のためという要素がないのです。

それが最高の人間的な愛です」シルバーバーチ



ムジント「では行こうか」

🚶🚶‍♀テクテク…




10分後…

ムジント「着いたよ! ここがそう」

良子「(๑╹ᗜ╹)ワァ キレイ〜♪ 本当に絵本に出てきそそうな景色ね」

ムジント「そうだろ? 良子に見せてあげたかったんだ」

良子「なんか、ウソのように疲れが吹き飛んだわ♪」

🧦ヌギヌギ

ムジントは靴下を脱ぎ、足を泉に浸した。

チャポン…

ムジント「ヒンヤリして気持ちいい〜 良子もやってごらん。 足を冷やすと体の熱が取れるから」

良子「(o^-^)o ウンウン♪」

🧦ヌギヌギ

チャポン…

良子「気持ちいい〜♪」

ムジント「はい。 🍵薬草茶」

良子「いただきま〜す。 (*/◎\*)ゴクゴク ああ、美味しい♪ 生き返ったわ!」

ムジント「はい。 サンドイッチもあるよ 🥪」

良子「ありがとう (๑´ㅂ`๑)ŧ‹"ŧ‹" 美味しい♪」







二人は美味しいお茶とサンドイッチを食べながら、キレイな景色を堪能していた。

良子「来てよかったぁ〜♪ 連れてきてくれてありがとう♡」

ムジント「気に入ってもらえてよかったよ」

良子「ねえ? 本当の幸せって、こういう事じゃないかしら」

ムジント「え?」

良子「本当はいつでも身近にあって、いつでも味わえるものなんじゃないかしら」

ムジント「その通り。 盲目にされて見えなくされてるだけなんだ」

良子「やっぱりそうよね! 勉強や競争や労働が、本当の幸せから遠ざけてしまうのよ。 そしてその事を仕方ないとみんな思い込まされているんだわ、きっと」

ムジント「うんうん」

良子の覚醒度も、相当なレベルに達していた。

良子「10歳の私たちがお金も掛けずに、こんな幸せを味わえるのよ。 これは勉強も競争も労働も必要ないということの証明よ」

ムジント「その通りだね。 人々はニセの幸せ(社会的成功)を追いかけさせられて、本当の幸せから意識を遠ざけられているんだ。 でも気付くのは、よっぽどの覚醒者だけだけどね」

良子「大半の人は、何も疑わないもんね。 まさにヒツジだわ…」

🐑🐑🐑🐑🐑🐑🐑ボケーッ




つづく。
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