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学園小説【3年B組ゆた八先生】第3話 自由=型破り

ガラガラ…

ゆた八「みんな、おはよう!」

日直「起立! 気を付け! 礼!」

ゆた八「あ! それいいから」

日直「え?」

ゆた八「オレには そういうの要らないから」

生徒たち「???」

ゆた八「決まりきった習慣は、やらなくていい」

美奈子「でも… 挨拶や礼儀は大切だと思いますけど」

ゆた八「その通りだ。でも、起立、気を付け、礼なんてただの儀式だろ? それに軍隊教育でもあるんだよ」

美奈子「…」

ゆた八「人の命令で、行動を統一する洗脳なんだよ。前へならえとかもね。だから、もうそんなものには従わなくいい」

美奈子「でも…」

ゆた八「学校は、人の思想や知識や行動を統一させるための洗脳に満ち溢れている。そして、自分の考えも判断もさせないように仕組まれている」

生徒たち「そうなんですか?」

ゆた八「うむ… それは均一化した大人たちを見れば一目瞭然だろ? 自分では何も考えずに、ただ同じことを繰り返すだけのロボットと化している。オレは、君たちをそんなものにはしたくはないんだよ」

生徒たち「たしかに… 大人たちに個性は無いよね… みんな同じに見えるもん…」

ゆた八「うむ… 何も疑問を持たずに従って生きてきた人は、個性も自主性も捨てさせられるからね… だから、1つひとつの習慣を自分自身で考えてほしい。なぜやるのか。何のためにやるのかとかね。疑問を感じない人は、例外なくロボット化してしまうから…」




ゆた八「では、今日はテストをします。問題は1問だけです」

その答案用紙には、こう書かれてあった。

問題 5+5=?

次の中から選びなさい

①5 ②10 ③15 ④20

…………………………

生徒たち「ちょっと… なにこれ! いくらなんでも簡単すぎない?」

「たしかに… 中3の問題ではないよね」

ゆた八「果たしてそうかな…」

生徒たち「え?」

ゆた八「この中に選択肢は、いくつある?」

生徒たち「4つ」

ゆた八「本当にそうか? よく考えてごらん」

生徒たち「う〜む…」

…………………………

生徒たち「どう見ても4つしか無いけど…」

ゆた八「今、君たちには無数の選択肢がある。それを考えてほしい」

…………………………

生徒たち「無数の選択肢? ダメだ… 分からない…」

「僕も分からない…」 

「私も…」

なんと… 1人も分かる人はいなかった。

…………………………

ゆた八「やっぱりそうか…」

美奈子「やっぱりって?」

ゆた八「オレは、みんなにどれだけ自由な発想が出来るか知りたかったんだよ。与えられた選択肢の中からしか選べないロボットにならないようにね」

生徒たち「???」

ゆた八「まずは、みんなが言うように4つの選択肢があるよね。でも、それ以外の答えをいくつ考えられる?」

生徒たち「う〜ん…」

ゆた八「どんな答えでもいいよ。自分の頭で考えたものならね」

美奈子「55とかでもいいの?」

ゆた八「うむ。自分で考えたものは全て正解! 他にはあるかな?」

生徒たち「う〜ん…」

…………………………

ゆた八「やっぱり… 型破り的な発想は難しいかも知れないね…」

生徒たち「型破り?」

ゆた八「では、オレが学生時代に出した答えをいくつか教える。1つ目は普通に答えを書く。2つ目はテストを拒否する」

生徒たち「テストを拒否する?!」

ゆた八「うむ。人から試される筋合いなど無いからな。イヤなものにはイヤと言うのも立派な答えだよ」

生徒たち「たしかに… テストなんてやりたくないよね…」

ゆた八「他にも落書きをする、紙飛行機を折る、寝る、早退するなど、無数に選択肢はあるだろ?」

生徒たち「そんなことをしたら、怒られるでしょ!」

ゆた八「いいかい! 自分が信念を持ってした行動で、相手がどんな態度をとろうとも、それは相手側の問題なんだよ。それが人を害するものではない限り、全ては自由なんだよ」

生徒たち「そうはいうけど…」

ゆた八「オレはテストの時は、やりたい時は普通にやる。やりたくない時は白紙で出す。あとは寝たり、早退したりが多かった」

生徒たち「でも、そんなことをしたら怒られるでしょ!」

ゆた八「怒るのは、相手の勝手だよ。怒りたいヤツには怒らせておけばいい。オレの選択肢は、誰にも害は与えていないんだから。それを怒る方がどうかしている」

生徒たち「たしかにそうかも知れないけど、そんなことをしたら、将来が台無しになってしまうでしょ」

ゆた八「たしかに、普通のテンプレ通りの人生は台無しになるかも知れないよね。でも、オレはそんな型にハマった人生には何の興味も無かった。そんなものよりも、自由が欲しかった。でも、自由とは自己責任を伴うんだよ。自分のした事の責任は、全て自分が取る覚悟が必要」

生徒たち「う〜ん…」

ゆた八「このテストの意味は、まずは与えられた選択肢の中からしか選べない人にならないようにすること。あとは、テスト自体を拒否する選択肢もあるということ。これを覚えておけば、ロボット化することは無くなるからね」

生徒たち「う〜ん…」

ゆた八「守るべきことは、誰も害さないこと。これだけを守れば、あとは自由なんだよ。そして、自由には責任と孤独がセットで付いてくるということを知っておいてほしい。今日伝えたいのは、これだけ」




美奈子「先生!」

ゆた八「ん?」

美奈子「先生は、友達いないでしょ?」

ゆた八「うん。たしかに常識に染まりきったロボットの友達は1人もいない。でも、人間社会とは無関係に生きている自然や動物たちとは友達だよ。オレは自然体でナチュラルスピリットで生きている存在としか合わないからね」

美奈子「やっぱりね(笑)」

ゆた八「普通の人は、自由を求めない産業用ロボット。オレは誰にも縛られない自由な生き方を優先した結果、自力で生きられる知識とスキルを身に付けた。社会でロボットたちと我慢して暮らすくらいなら、孤独で自由の方が遥かに幸せだからね(笑)」




つづく…













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